VTuberモデルの商用利用は追加料金?|収益化配信・グッズ・法人で違う

VTuberモデルを使ってYouTubeを収益化したい場合、商用利用料が追加されることがあります。

ただし、「収益化するなら必ず追加料金」という決まりはありません。

商用利用を基本料金に含む制作者もいれば、別料金にする制作者もいます。

さらに注意したいのが、「商用利用」の意味も制作者によって違うことです。

YouTubeの広告収益や投げ銭までは基本料金。

グッズを売るなら商用利用料が必要。

法人が使う場合だけ追加料金。

収益化配信も含めて商用利用料が必要。

このように条件は統一されていません。

そのため依頼するときは、「商用利用できますか」ではなく、自分が予定している収益化方法を伝えて確認する必要があります。

YouTubeを収益化するだけなら追加料金なしのモデルもある

VTuber活動で最初に想定しやすいのは、YouTubeやTwitchなどの収益化です。

たとえば、

広告収益。

投げ銭。

メンバーシップ。

などです。

現在販売・受注されているVTuberモデルには、これらの収益化利用を基本料金に含んでいるものがあります。

「商用利用込み」「収益化配信OK」などと記載されていれば、通常のVTuber活動について別料金を支払わず利用できる場合があります。

実際、収益化配信だけでなくグッズ制作まで基本料金内で認めている制作者もいます。

そのため、

「将来YouTubeを収益化したいから、商用利用料を別に用意しなければならない」

とは限りません。

まず依頼先の条件を確認します。

反対に収益化配信から商用利用料が必要な人もいる

一方で、収益化されたチャンネルでの配信そのものを「商用利用」とする制作者もいます。

現在公開されている料金例では、

商用利用+5,000円。

個人の商用利用はイラスト制作料金の50%。

法人の商用利用は100%。

といった設定があります。

この場合、

モデル制作5万円+商用利用料。

というように総額が増えます。

つまり、「収益化配信くらいなら普通に使えるだろう」と自己判断することはできません。

依頼前に、

「YouTubeで広告収益・投げ銭・メンバーシップを利用予定です」

と伝えて確認します。

「商用利用」の意味は制作者によって違う

ややこしいのは、「商用利用」という言葉の範囲が統一されていないことです。

ある制作者は、収益化された配信も商用利用に含めています。

別の制作者は、

収益化チャンネルでの動画。

配信。

サムネイル。

歌ってみた動画。

などは商用利用扱いにしていません。

その代わり、

グッズ。

有料ファンクラブの特典。

企業案件。

商品の販促。

などを商用利用として追加料金の対象にしています。

どちらが正しいという話ではありません。

その制作者が作品をどの条件で利用させるかを決めているからです。

「収益化OK」でもグッズ販売までOKとは限らない

特に注意したいのがグッズです。

モデルを使ったYouTube配信で収益を得ることは許可されていても、

アクリルスタンド。

缶バッジ。

Tシャツ。

ステッカー。

などを販売することは認めていないモデルがあります。

実際、現行の汎用Live2Dモデルには、

配信・動画投稿・収益化は可能。

ただしモデルを使ったグッズ販売は禁止。

という利用規約があります。

別の販売モデルでも、動画・配信の収益化は認めながら、グッズ制作・販売は事前相談としています。

「商用利用可」と書いてあるからグッズも自由、と判断しない方がよいでしょう。

グッズを作る予定なら最初から伝える

モデル制作を依頼するとき、将来グッズを作る可能性が高いなら最初から伝えます。

たとえば、

「YouTube配信を収益化します。将来、このキャラクターのアクリルスタンドやTシャツも販売する予定です」

と伝えます。

制作者によっては、その利用まで基本料金に含んでいます。

別の制作者では、グッズ利用から追加料金が発生します。

さらに、

モデルのスクリーンショットをそのままグッズにする。

別途イラストレーターへグッズ用イラストを頼む。

でも扱いが違う場合があります。

何を売る予定なのかまで確認します。

メンバーシップも「配信収益」と同じとは限らない

YouTubeメンバーシップやFANBOXなどの有料サービスも確認が必要です。

通常の配信を収益化するだけなら追加料金不要でも、有料会員限定コンテンツへイラストやモデル画像を配布する場合を別扱いにする制作者があります。

たとえば、

会員限定配信でモデルを使う。

会員限定壁紙としてイラストを配る。

会員特典としてモデル画像入り素材を配る。

では利用方法が違います。

「メンバーシップをやります」だけではなく、モデルやイラストそのものを特典として配布する予定があるなら伝えます。

企業案件へ使う場合も確認する

VTuber活動を続けていると、

企業の商品紹介。

ゲーム案件。

イベント出演。

広告。

などの仕事が来る可能性があります。

普段の収益化配信は無料でも、「案件への利用」を商用利用と定義する制作者もいます。

そのため長く活動する予定なら、

「将来、企業案件を受けた配信でも使えますか」

と最初に聞いておくと安心です。

案件が来るたびに許可が必要なのか。

最初の商用利用料でまとめて許可されるのか。

も確認しておきます。

法人になると料金が変わるモデルもある

個人VTuberと企業VTuberで料金を分けている制作者もいます。

現在公開されているサービスには、

個人利用では通常のVTuber収益化を認める。

法人・事務所利用では+5万円。

という例があります。

別のサービスにも「法人利用+5万円」という設定があります。

そのため、

個人で活動を始める。

後からVTuber事務所へ所属する。

自分で会社を作って法人として活動する。

という場合には条件が変わる可能性があります。

企業所属の可能性があるなら、

「将来法人所属になった場合、このモデルをそのまま使えますか」

と確認しておきます。

「商用利用料込み」なら追加料金ゼロとは限らない

商用利用料込みのモデルでも、すべての商業活動が自由になるとは限りません。

たとえば、

収益化配信。

グッズ。

企業案件。

広告。

ゲームへの使用。

モデルそのものの再販売。

では意味が違います。

商用利用込みでも、

モデルの再販売は禁止。

第三者への譲渡は禁止。

大幅改変は禁止。

グッズだけは禁止。

という条件を設定できます。

そのため「商用利用料込み」の次に、許可されている用途を確認します。

商用利用料の金額にも統一相場はない

2026年9月時点で確認できる公開料金を見ると、商用利用料の決め方もばらばらです。

たとえば、

5,000円を追加。

制作料金の30%。

個人なら制作料金の50%。

法人なら制作料金の100%。

法人利用のみ+5万円。

最初から基本料金に含める。

という設定があります。

また、商用利用料込み7万5,000円のモデルについて、内訳を基本料金7万円+商用利用料5,000円と明示している販売例もあります。

したがって、

「商用利用料の相場は○円」

と一つの数字で考えるのは適切ではありません。

制作料金ではなく、許可される利用範囲も一緒に比較します。

5,000円の商用利用と5万円の商用利用は何が違う?

金額だけを比較すると、

5,000円なら安い。

5万円なら高い。

と思いやすくなります。

しかし、利用範囲が違えば単純比較できません。

たとえば5,000円で、

収益化配信だけ。

なのか、

グッズ。

案件。

有料コンテンツ。

法人利用。

まで含むのかで価値は変わります。

逆に5万円でも法人として大規模な商業利用まで認められるなら、個人向け5,000円と同じ商品ではありません。

「いくらか」より「何ができる料金か」を見ます。

商用利用料と著作権譲渡料は別

ここは特に混同しやすいところです。

商用利用料を払うことと、著作権を買い取ることは同じではありません。

商用利用は、

「この条件なら、この作品を収益目的で使ってよい」

という利用許可として扱われることがあります。

一方、著作権譲渡は、著作権そのものを移す契約です。

実際のVTuberモデル制作でも、

商用利用は基本料金込み。

著作権譲渡は+4万円。

商用利用OK。

著作権譲渡は+5万円。

と分けているサービスがあります。

商用利用だけが目的なら、著作権譲渡まで必要とは限りません。

お金を払ってモデルを作れば何でもできるわけではない

オーダーメイドで作ってもらったモデルでも同じです。

「自分のために描いてもらった」

「制作費を全額払った」

というだけで、著作権やすべての利用方法が自動的に依頼者へ移るわけではありません。

文化庁も、制作物の契約では、業務内容や報酬とともに著作権などの権利関係を明確にしておく必要があると案内しています。

そのため、

配信で使用する。

収益化する。

グッズにする。

広告で使用する。

第三者へ新しいイラストを頼む。

モデルを改変する。

など、将来やりたいことを利用条件として確認します。

汎用モデルを購入するときも利用規約を見る

オーダーメイドではなく、BOOTHやnizimaなどで販売されている完成モデルを買う方法もあります。

nizima公式では、購入したイラストやLive2D作品には利用許諾権が付与されますが、作品ごとに利用制限が記載される場合があるため、商品詳細を確認するよう案内しています。

BOOTHなどでも同様に、各販売者が利用条件を設定しています。

実際、

商用利用・収益化可能。

グッズ不可。

再販売不可。

改変は一部のみ。

といった組み合わせがあります。

「お金を払って買ったモデルだから自由に使える」とは考えず、購入前に利用規約を読みます。

モデルの利用許可と配信ソフトの商用利用は別問題

もう一つ分けておきたいのが、モデルとソフトです。

制作者から、

「このVTuberモデルは商用利用OK」

と言われても、それはモデルの利用条件です。

モデルを動かすソフトには、そのソフト自身の利用規約があります。

たとえばnizima LIVEでは、無料ライセンスは非営利目的、有料の個人・小規模事業者向けプランや法人向けプランでは商用利用可能という条件があります。

つまり、

モデル側の商用利用条件。

配信ソフト側の商用利用条件。

は別々に確認します。

モデルの制作者へ商用利用料を払ったから、すべての周辺ソフトまで商用利用できるという意味ではありません。

自分の場合は「何からお金を得るか」で判断する

商用利用の確認は、難しい法律用語から始める必要はありません。

自分が何から収益を得る予定なのかを書き出します。

たとえば、

YouTube広告収益。

投げ銭。

メンバーシップ。

FANBOX。

企業案件。

イベント出演。

アクリルスタンド販売。

Tシャツ販売。

企業所属。

です。

そして制作者へ、

「この利用は基本料金に含まれますか」

と確認します。

これなら「商用利用って何ですか」と悩む必要がありません。

配信だけなら確認するのはここ

YouTube・Twitchなどで配信し、広告や投げ銭を受け取るだけなら、

「収益化配信は可能ですか」

を確認します。

可能なら、

追加料金があるか。

クレジット表記が必要か。

収益額の上限があるか。

を確認します。

グッズや企業案件を予定していなければ、まずここまで分かれば活動を始めやすくなります。

グッズまでやるなら一段先まで確認する

グッズ販売を考えているなら、

モデルのスクリーンショットを使ってよいか。

キャラクターデザインを使って別イラストを作ってよいか。

他のイラストレーターへグッズ用イラストを依頼してよいか。

販売個数や売上に制限があるか。

も確認します。

特に「収益化可能」と「グッズ販売可能」を同じ意味だと思わないことが重要です。

将来法人所属を考えるなら最初から聞く

現在は個人でも、VTuber事務所へ所属する可能性があるなら、

「個人から法人所属になった場合も使用できますか」

と確認します。

法人利用だけ追加料金になる制作者もいるからです。

その場合、

所属が決まった時点で追加料金を払えばよいのか。

最初から法人利用権を買う必要があるのか。

契約を結び直すのか。

まで確認すると後から困りにくくなります。

依頼前にはこの聞き方で十分

難しい契約文を自分で作らなくても、まず制作者へ次のように確認できます。

「VTuber活動で使用予定です。

YouTubeの広告収益、投げ銭、メンバーシップを利用する予定ですが、基本料金内で利用できますか。

将来、企業案件やグッズ販売を行う場合は追加料金が必要でしょうか。

また、法人所属になった場合に利用条件が変わるかも教えてください。」

これなら、制作者側が設定している商用利用範囲と自分の活動予定を照らし合わせられます。

見積もりでは「商用利用可」だけで終わらせない

複数の制作者から見積もりを取るなら、次のように比較します。

利用方法AさんBさん
収益化配信基本料金内商用利用料が必要
投げ銭基本料金内商用利用料が必要
メンバーシップ基本料金内要確認
企業案件要相談商用利用料に含む
グッズ販売別料金禁止
法人利用別料金基本料金内
著作権譲渡別料金別料金

この表のように利用範囲を合わせてから、最終料金を比べます。

単純に、

Aさん10万円。

Bさん12万円。

だけでは判断できません。

Bさんがグッズや法人利用まで含んでいるなら、将来の総額では逆転する可能性があります。

商用利用料は「払うか」より「どこまで使えるか」を見る

VTuberモデルの商用利用は、追加料金になる場合もあれば、基本料金に含まれる場合もあります。

そして追加料金の決め方にも、

固定額。

制作料金の一定割合。

個人・法人で別料金。

利用目的ごとの料金。

と複数の方法があります。

さらに重要なのは、「商用利用」という言葉が指す範囲も制作者ごとに違うことです。

収益化配信だけしたい人。

グッズまで販売したい人。

企業案件を受けたい人。

法人所属を予定している人。

では確認する条件が違います。

そのため依頼先を選ぶときは、

「商用利用はいくらですか」

だけではなく、

「私はこの方法で収益を得ます。この使い方まで含まれますか」

と確認します。

商用利用料の金額ではなく、自分が予定している収益化方法をどこまで許可してもらえるか。

ここを確認すれば、自分の場合に追加料金が必要なのかを判断できます。

出典

文化庁|文化芸術活動に関する法的問題についてよくあるご質問

文化庁|著作権契約書作成支援システム

nizima|作品購入ガイド

Live2D|nizima LIVEソフトウェア使用許諾契約書

SKIMA|商用利用可 VTuberモデル制作

SKIMA|Live2Dモデルのキャラデザ・パーツ分け

Shiroku Official Site|個人依頼について・商用利用料金

狐の宮|Live2D立ち絵販売・商用利用料込み

ココナラ|VTuberモデル制作・商用利用OK