VTuberモデルを初めて依頼するとき、
「予算はいくらですか?」
と聞かれることがあります。
まだ相場もよく分からないのに、先に金額を決めるのは難しいところです。
結論からいうと、必ず先に予算を決める必要はありません。
ただし、「これ以上は払えない」という上限があるなら、見積もり前に伝えた方がよいでしょう。
反対に、「全身で、よく動いて、表情も多くしたい。この仕様なら本来いくらなのか知りたい」という場合は、予算より先に希望仕様を伝えて見積もってもらう方法があります。
大事なのは、予算を言うか言わないかではありません。
「予算にモデルを合わせるのか」
「欲しいモデルに必要な金額を知るのか」
を先に決めることです。
VTuberモデル依頼で予算を聞かれるのは珍しくない
Live2Dモデルの依頼ページを見ると、問い合わせ時に予算を書いてほしいとしている制作者は複数います。
中には、
「8万円まで」
「6万~10万円内」
のように、上限や範囲で伝える例を示しているところもあります。
これはLive2Dモデルの料金が、単純に「1体○万円」で決まらないためです。
例えば、
上半身か全身か。
イラストを持っているか。
キャラクターデザインから必要か。
顔をどこまで動かすか。
髪や服をどこまで揺らすか。
表情を何個付けるか。
手や腕を動かすか。
小物を付けるか。
といった条件で作業量が変わります。
そのため、制作者側も予算が分かれば「その金額なら、ここまで作れます」と提案しやすくなります。
予算を先に伝えた方がよいのは「上限を超えられない人」
例えば、VTuber準備全体で20万円まで使えるとします。
その中から、
マイク。
パソコン周辺機器。
ロゴ。
配信画面。
Live2Dモデル。
にもお金を使います。
Live2Dだけに使える金額が10万円までなら、その上限は最初に伝えた方がよいでしょう。
15万円のモデルを提案されてから「10万円しか出せません」と言うより、最初から10万円以内で可能な仕様を相談できます。
このタイプの依頼では、予算は「値段交渉の材料」というより、制作範囲を決める条件です。
予算を先に決めなくてもよいのは「この仕様はいくらか知りたい人」
逆のケースがあります。
全身モデル。
顔を大きく左右へ向けたい。
髪を細かく揺らしたい。
表情を5種類付けたい。
手のポーズも欲しい。
この内容を変えたくない場合です。
このとき「予算10万円です」と先に決めると、10万円に収まるよう仕様を落とした提案になる可能性があります。
それでは、「本当に欲しかったモデルはいくらなのか」が分かりません。
まず欲しい内容をすべて伝え、
「この仕様で見積もるといくらですか」
と聞きます。
金額が予想より高ければ、その後で削る部分を決めればよいのです。
「この予算なら何ができる?」と「これはいくら?」は別の質問
見積もりを依頼するとき、この二つを混ぜない方が分かりやすくなります。
一つは、
「10万円以内で、できるだけよく動くモデルを作りたい」
という依頼です。
この場合、予算が先です。
もう一つは、
「この作品例くらい顔を動かし、全身で、表情を5個付けるといくらですか」
という依頼です。
こちらは仕様が先です。
どちらが正しいという話ではありません。
自分が何を固定したいかによって使い分けます。
予算が分からないなら無理に数字を作らなくてよい
初めてVTuberモデルを頼む人は、「普通はいくら出すものなのか」が分からないことがあります。
その状態で無理に「たぶん5万円くらい」と決める必要はありません。
依頼先に最低料金やプランが掲載されているなら、まずそれを確認します。
例えば、
基本料金15万円〜。
ライト・スタンダード・プレミアムの3プラン。
モデリングのみ○万円〜。
という形です。
自分が考えていた予算と大きく離れていれば、その時点で依頼先を再検討できます。
逆に金額が現実的なら、
「予算感がまだ分からないため、まず希望内容で見積もりをお願いします」
と相談できます。
見積もりだけを受け付けている制作サービスもあります。
最初は「希望予算」と「絶対上限」を分けると伝えやすい
予算を一つの金額に決めると迷う場合があります。
例えば、
できれば12万円程度。
頑張っても15万円まで。
とします。
この二つは同じではありません。
依頼時には、
「希望は12万円前後、上限は15万円です」
と分けて伝える方法があります。
すると制作者側も、
12万円ならここまで。
15万円ならこの動きも追加できる。
という提案をしやすくなります。
「予算15万円です」とだけ伝えて、本当は12万円程度に抑えたかったというズレも避けられます。
予算を決める前に「モデル代に何を含めるか」を決める
「VTuberモデルに10万円使う」と決めても、何が含まれているかで全く違います。
例えば、
キャラクターデザイン。
Live2D用イラスト。
パーツ分け。
モデリング。
表情差分。
ロゴ。
配信画面。
まで全部含めて10万円なのか。
イラストはすでに持っていて、Live2Dモデリングだけに10万円使えるのか。
では条件が違います。
予算を決める前に、まず「今回どこからどこまで依頼するのか」を決めます。
イラストがあるかないかで予算は大きく変わる
すでにLive2D用のパーツ分けイラストを持っていれば、モデリングだけを依頼できます。
一方、
キャラクターの見た目も決まっていない。
普通の一枚絵しかない。
という場合は、キャラクターデザインやLive2D用イラストの制作費も必要になります。
そのため、「Live2Dに10万円出せる」と伝えるときには、
「モデリングだけで10万円」
なのか、
「イラストから全部込みで10万円」
なのかまで伝えます。
同じ10万円でも、制作者が提案できる内容は変わります。
先に決めたいのは予算より「絶対に欲しいもの」
予算を考えるとき、機能を全部同じ重要度にしない方が決めやすくなります。
例えば、
顔の動きは妥協したくない。
表情は笑顔と怒りだけでよい。
全身は欲しい。
手の動きは後からでもよい。
新衣装はまだ不要。
といった形です。
予算が足りなかったときに何を削るかが決まっていれば、見積もり後の調整が簡単になります。
逆に全部を「できれば欲しい」にすると、どこを削ればよいか自分でも分からなくなります。
予算が少ないなら「全部を少しずつ」より優先順位を決める
Live2Dは作業内容を調整できるため、予算内へ収める方法はいくつかあります。
例えば、
全身ではなく上半身にする。
表情数を減らす。
特殊モーションを後回しにする。
衣装差分を作らない。
揺れを付ける場所を絞る。
可動域を抑える。
といった方法です。
ただし、どれを削っても同じではありません。
ゲーム配信で顔を大きく映す人なら、脚のモデリングより顔の動きへ予算を使った方が希望に近いことがあります。
キャラクターの大きな尻尾が特徴なら、髪より尻尾の揺れを優先したいかもしれません。
「安いプランにしてください」ではなく、「ここは残したい」と伝えます。
料金表がある依頼先では、まず料金表を見る
すでに明確な料金表がある場合は、先にそれを確認します。
基本料金が15万円〜と書かれている人へ、
「予算5万円です」
と問い合わせても、制作範囲を大きく変更しない限り難しい可能性があります。
反対に、
基本3万5,000円〜。
高可動域8万5,000円〜。
というように複数プランがある場合は、自分の予算に近いプランを基準に相談できます。
見積もりを頼む前に、
基本料金。
プラン。
追加オプション。
を確認すれば、予算が現実的か判断しやすくなります。
「予算を言うとその金額まで請求される?」は見積もりの中身で確認する
予算上限を伝えることに抵抗がある人もいるでしょう。
しかし、公開されている依頼ページを調べた限り、「予算を伝えた人にはその金額いっぱいを請求する」という一般的な仕組みは確認できません。
実際には、
基本料金。
表情追加。
高可動域。
パーツ分け。
アイテム追加。
など料金を分けて公開している制作者もいます。
心配なら、見積もりを受け取ったときに、
基本制作はいくらか。
追加オプションはいくらか。
どの仕様で金額が増えているか。
を確認します。
金額だけではなく「何にいくら掛かっているか」を見る方が判断しやすくなります。
見積もりを比較するなら同じ仕様で頼む
Aさんには「10万円以内でお任せ」。
Bさんには「全身、高可動、表情5個」。
という頼み方をすると、見積もりを比較できません。
複数の制作者から見積もりを取るなら、
上半身か全身か。
イラスト込みか。
表情数。
希望する動き。
納期。
商用利用の範囲。
など、条件をできるだけそろえます。
そうすれば「価格差」なのか「制作内容の差」なのかが分かります。
安い見積もりを選ぶ前に、削られた内容を見る
例えば、
Aさん12万円。
Bさん8万円。
だったとします。
4万円安いBさんが同じ内容とは限りません。
顔の可動域。
髪・服の揺れ。
表情数。
修正回数。
パーツ分け。
納品後サポート。
などが違う場合があります。
特に「予算内でお願いします」と頼んだ場合は、何を削って予算内に収めたのか確認します。
見積金額だけではなく、完成するモデルの仕様まで確認します。
見積もり後に予算オーバーしたら全部断る必要はない
希望仕様で見積もったら18万円。
自分の上限は15万円。
ということもあります。
この場合、
「15万円以内にするなら、どの部分を減らせますか」
と相談できます。
例えば、
表情を減らす。
特殊な手の動きを後にする。
衣装着脱を外す。
揺れ物を減らす。
などです。
見積もりは最終価格を突き付けられる場ではなく、仕様と価格を合わせるための材料にもなります。
逆に予算が余ったから全部追加する必要もない
予算20万円を用意していたところ、必要なモデルが15万円で作れることもあります。
このとき、
「あと5万円あるから何か追加しなければ」
と考える必要はありません。
使わない表情。
配信で見えない下半身の細かい動き。
予定のない衣装切り替え。
などへ追加費用を払っても、活動では使わない可能性があります。
予算は使い切るための金額ではなく、超えないための枠です。
見積もり前には「金額」より先に4つを決める
初めて依頼するなら、細かな専門用語を決める必要はありません。
最低限、
何を依頼するのか。
どこで使うのか。
何を一番動かしたいのか。
いつまでに必要なのか。
を決めます。
例えば、
「YouTubeのゲーム配信で使う全身モデル。イラストから依頼。顔の表情と髪の動きを重視。デビューは12月予定」
という程度でも、ただ「VTuberモデルが欲しい」より見積もりしやすくなります。
そのうえで予算を加えます。
初めてなら「予算内案」と「希望仕様案」を両方聞く方法もある
予算も仕様も迷っている場合は、二つ聞く方法があります。
「希望している仕様を全部入れた場合はいくらですか」
「予算15万円以内なら、どこまでできますか」
の二つです。
これなら、
理想のモデルに必要な金額。
現実の予算で作れるモデル。
を比較できます。
差額が2万円なら理想を選ぶ。
差額が10万円なら一部を後回しにする。
といった判断ができます。
単に「15万円以内でお願いします」と伝えるより、自分が何を諦めたのかも分かります。
結局、VTuberモデルの予算は先に伝える?
絶対に超えられない金額があるなら、先に伝えた方がよいでしょう。
制作者側も、その範囲で可動域・表情・差分などを調整した提案をしやすくなります。
一方、「このモデルを作るには本来いくら必要なのか」を知りたいなら、先に予算へ合わせない方が分かりやすい場合があります。
希望する仕様を伝え、まず見積もりを取ります。
予算を伝えるなら、
「予算15万円」
だけではなく、
「希望12万円前後、絶対上限15万円」
「顔の可動域は優先したい。表情差分は減らしてよい」
のように伝えると、何を守って何を調整してよいのかが明確になります。
見積もり前に最初に決めるべきなのは、正確な金額ではありません。
「予算を守るのか、仕様を守るのか」です。
そこが決まれば、予算を先に伝えるべきか、まず希望仕様の見積もりを取るべきかも決まります。
出典
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