VTuberモデルのラフはどこを見る?|完成前に確認するポイント

VTuberモデルを依頼してラフが届くと、最初は「かわいい」「思っていた雰囲気と少し違う」といった全体の印象に目が行きます。

ただ、ラフで本当に確認したいのは完成度ではありません。

ラフは、清書へ進んだ後では直すのが大変になる部分を決める段階です。

特に、

顔立ち。

全体のシルエット。

髪型。

体型。

衣装の形。

ポーズ。

大きな装飾。

は、この段階で違和感を残さないことが大切です。

反対に、細かな影、質感、線の美しさ、Live2Dで実際にどう動くかまでラフだけで判断する必要はありません。

「今直すもの」と「後で確認するもの」を分けると、ラフを見やすくなります。

最初に見るのは「自分のキャラクターに見えるか」

細かなパーツを見る前に、一度ラフを小さく表示して全体を見ます。

その状態で、

「このキャラクターを自分として何年も使いたいか」

を考えます。

VTuberモデルは配信中、全身を大きく表示するとは限りません。

ゲーム配信なら画面の隅に小さく表示することもあります。SNSのアイコンなら、ほとんど顔しか見えません。

そのため細かな装飾より、

髪型。

頭の形。

耳・角・帽子などの大きな特徴。

肩から上の形。

メインカラー。

で見分けられるかを先に確認します。

全身を拡大したときだけ個性的でも、配信画面で小さくしたら特徴が消えるのであれば、モデルとして使い始めてから気になる可能性があります。

顔は「かわいいか」ではなく印象が合っているかを見る

次に顔を見ます。

顔はVTuber活動中に最も長く見られる部分です。

ここで見るのは単に「かわいい」「かっこいい」だけではありません。

自分が想定していた年齢感や性格に見えるかを確認します。

たとえば、

元気なキャラクターにしたいのに落ち着きすぎて見える。

大人っぽくしたいのに幼く見える。

優しい印象にしたいのに目つきが強すぎる。

といった違和感です。

こうした印象は、目だけではなく、

目の大きさと角度。

眉。

口。

顔の輪郭。

前髪。

の組み合わせで変わります。

「目をもう少し大きくしてください」と部分だけ直す前に、「もう少し大人っぽく見せたい」など、最終的にどう見せたいのかを制作者へ伝える方が修正方向を共有しやすくなります。

髪型は前から見た形だけで決めない

髪型はモデルの印象を大きく左右するため、ラフ中に確認したい部分です。

前髪だけでなく、

横髪の長さ。

後ろ髪のボリューム。

頭頂部の形。

ツインテールやポニーテールの位置。

アホ毛。

髪飾り。

まで見ます。

特に長髪や大きな髪飾りは、Live2D化したときに動きを付ける対象になることがあります。

「完成後に髪を少し変えればいい」と思っていても、髪型そのものを変更すると、イラストだけでなくパーツ分けやモデリングにも影響する可能性があります。

髪型そのものに迷いがあるなら、清書前に比較案を相談する方が安全です。

体型と頭身は後から直すと変更範囲が大きい

全身モデルなら、顔だけを拡大して確認し続けないようにします。

一度全身を見て、

頭が大きすぎないか。

肩幅は合っているか。

手足の長さは想定通りか。

細身・普通・がっしりなどの体型が合っているか。

身長の印象が設定と合っているか。

を確認します。

衣装の細かな模様なら後から調整できることがありますが、身体そのもののバランスを変更すると、衣装や髪、手足まで描き直す範囲が広がります。

そのため「何となく頭身が違う」という違和感は、ラフ段階で止めた方がよい部分です。

ポーズはLive2Dでの使い方まで考える

Live2D用のイラストでは、腕を自然に下ろした形や、身体から離した状態など、モデリングしやすさを考えたポーズが使われることがあります。

一方で、

腰に手を当てたい。

腕を組ませたい。

常にマイクを持たせたい。

特定の決めポーズを基本姿勢にしたい。

といった希望があるなら、ラフで確認します。

実際の依頼サービスでも、ラフ段階ならポーズ変更可能でも、線画へ進んだ後は変更不可としている例があります。

ポーズは身体全体の描き直しにつながりやすいためです。

ただし、「配信中に手を自由に動かしたい」という希望は、ポーズだけで解決する話ではありません。

手や腕をどこまで動かすモデルにするのか、モデラー側の仕様も関係します。

静止したラフと、実際の可動範囲は分けて相談します。

衣装は模様より先に「形」を見る

衣装を見ると、ボタンや刺しゅう、模様など細部が気になりやすくなります。

しかしラフで優先したいのは、大きな形です。

たとえば、

ジャケットの丈。

袖の長さ。

スカートかパンツか。

襟の形。

胸元の開き。

靴。

ベルト。

大きなリボン。

ケープ。

などです。

こうした部分は身体の輪郭そのものを変えます。

清書後に「やっぱりロングコートではなく短いジャケットにしたい」と変更すると、かなりの範囲を描き直す可能性があります。

一方、細かな色味や小さな模様は、制作フローによってはカラーラフや着色段階で確認できます。

ラフでは、まず服の形と印象を確定します。

大きな小物・耳・角・しっぽもラフで決める

猫耳。

角。

大きな帽子。

ヘッドホン。

羽。

しっぽ。

マスコット。

こうしたものは「あとから付ければいい小物」に見えますが、モデル全体の形やパーツ分けに影響します。

さらに揺らしたい場合は、Live2D側にも作業が発生します。

最初から必ず使いたいものなら、ラフ段階で入れておきます。

反対に、いつ使うか分からない小物を大量に付ける必要もありません。

「キャラクターを成立させるのに必要なもの」と「後から追加できる遊び用の小物」を分けます。

色付きラフなら配色の大きな違和感を見る

色付きラフが提出されたら、色も確認します。

ここでも最初から微妙な色番号まで追い込む必要はありません。

まず、

髪と服が同じような色で埋もれていないか。

顔が暗く見えないか。

メインカラーが想定通りか。

差し色が強すぎないか。

全体が派手すぎる、または地味すぎないか。

を見ます。

さらに、自分が予定している配信画面や背景色が決まっているなら、その背景の上にも一度置いてみます。

白背景ではきれいでも、普段使う配信背景に置くと髪や衣装が埋もれる場合があります。

「実際にどう動くか」はラフだけでは判断しない

ここは重要です。

ラフを見ながら、

「髪はちゃんと揺れるのかな」

「顔は横まで向けるのかな」

「口は大きく開くのかな」

と心配になることがあります。

しかし、それらはラフだけでは完成形を判断できません。

Live2Dでは、完成した原画を動かしたい部分ごとに分け、その後に動きを設定します。

実際の制作サービスでも、

目と口。

顔の上下左右。

身体の上下左右。

などは、モデリング工程に入ってから確認する流れがあります。

したがって、ラフの段階では「動きが自然か」ではなく、

「私はここを動かしたい」

という希望がイラスト側・モデラー側へ共有されているかを確認します。

ラフで確認したいのは「動かしたい場所が作れる絵か」

たとえば、

猫耳を左右別々に動かしたい。

長いピアスを揺らしたい。

しっぽを動かしたい。

上着を脱着したい。

前髪を大きく揺らしたい。

腕のポーズを切り替えたい。

という希望があるなら、ラフ中でも伝えておきます。

Live2Dでは、動かしたい部位ごとにイラストを分けて準備し、動いたときに見える隠れた部分も描く必要があります。

ラフに描かれている見た目だけをOKにしてから、「実はここを別々に動かしたかった」と伝えると、パーツ分けを追加する可能性があります。

実際の揺れ方を見るのは後でも、「何を動かすモデルなのか」は先に決めます。

ラフでは細かな線のきれいさを判断しすぎない

ラフは完成イラストではありません。

線が荒い。

影が少ない。

服の細部が簡略化されている。

髪の一本一本まで描かれていない。

といったこと自体は不自然ではありません。

制作者によってラフの細かさも違います。

見るべきなのは、

完成したら直る部分なのか。

それともデザインそのものなのか。

です。

分からなければ、

「これはラフなので省略されている部分ですか。それとも完成版もこの形ですか」

と確認します。

「何となく違う」でOKを出さない

ラフを見たときに、一番避けたいのが、

「少し違う気がするけど、清書されたら良くなるだろう」

とそのまま進めてしまうことです。

違和感が、

線が荒いからなのか。

まだ影が付いていないからなのか。

顔の形そのものが違うからなのか。

髪型が違うからなのか。

を分けます。

顔・髪型・体型・衣装・ポーズといった構造への違和感なら、清書しても基本的には同じデザインが完成します。

そのため、ラフ中に相談します。

修正を頼むときは「場所+理由+希望」を伝える

「何か違います」

だけでは、制作者もどこを直せばよいか判断しにくくなります。

たとえば、

「目を少し細くしてください。今は幼く見えるので、もう少し20代後半くらいの落ち着いた印象にしたいです」

「前髪を少し短くしてください。配信画面で目が隠れないよう、眉が少し見える程度を希望します」

「ジャケット丈を腰まで短くしてください。今のロング丈だと想定していた活発な印象より落ち着いて見えます」

という伝え方なら、変更の目的が分かります。

参考画像を付ける場合も、

「この画像と同じにしてください」

ではなく、

「前髪の長さだけ、この程度が希望です」

のように、どこを参考にしてほしいか伝えます。

修正点は一度まとめてから送る

一つ気付くたびに何度も修正依頼を送るより、一度全体を確認してまとめて伝えた方が進行しやすくなります。

ラフの修正回数を決めている制作者もいます。

今回確認したサービスでも、ラフ2回、3回、4回など条件はさまざまでした。

ただし重要なのは回数を使い切ることではありません。

最初の確認で、

顔。

髪。

身体。

服。

装飾。

ポーズ。

色。

動かしたい部分。

を一通り見てから、まとめて伝えます。

「ラフ承認」は次の工程へ進んでよいという意味で考える

ラフへOKを出すときは、

「とりあえず悪くない」

ではなく、

「このデザインを元に清書されても大きく変更したくならない」

状態になっているかを基準にします。

実際、現行の制作サービスには、ラフ承認後の構図・ポーズ・衣装変更を高額な追加修正扱いにする例や、そもそも受け付けない例があります。

清書へ進むほど、それまで作った部分を捨てて描き直す必要が出てくるからです。

迷っている部分が一つでも大きいなら、承認前に相談します。

清書後に確認するものは別にある

ラフですべてを決めるわけではありません。

清書後には、

線の抜け。

塗り忘れ。

色。

模様。

左右の違和感。

細かな装飾。

などを確認します。

制作者によっては、線画・基本色、完成イラストなど複数回の確認工程を用意しています。

ただし、この段階で「髪型を全部変えたい」「服を別デザインにしたい」となると、大幅修正になります。

つまり、

ラフ=構造。

清書=仕上がり。

と分けて見ると分かりやすくなります。

モデリング後は「絵」ではなく「動き」を見る

Live2Dモデリング後に見るものもラフとは違います。

ここでは、

まばたきが自然か。

口が声に合わせて動くか。

顔を横へ向けたときに破綻しないか。

身体の傾きが不自然ではないか。

髪やアクセサリーの揺れが強すぎないか。

といった動きを確認します。

イラストの髪型を変更する段階ではありません。

「ラフ確認」「完成イラスト確認」「モデリング確認」を同じ確認作業だと思わず、見るものを切り替えます。

ラフが届いたら、この順番で見ると迷いにくい

まず縮小して全体を見ます。

そこで「自分のVTuberとしてしっくり来るか」を確認します。

次に顔を拡大し、年齢感・性格・印象を見ます。

その後、髪型、体型、衣装、ポーズ、大きな装飾へ進みます。

最後に、

「将来動かしたい部分や切り替えたい部分が、制作側へ伝わっているか」

を確認します。

細かい影や実際のLive2Dの揺れ方は、この時点では後回しです。

ラフで一番大切なのは「後から変えにくいもの」を残さないこと

VTuberモデルのラフで全部を完璧に確認する必要はありません。

見るべきなのは、今決めるべきことです。

顔立ち。

全体のシルエット。

髪型。

体型。

衣装の形。

ポーズ。

大きな装飾。

そして、どの部位を動かしたいモデルなのか。

こうした部分は、後工程へ進んでから変更すると描き直しや追加作業につながりやすくなります。

反対に、

細かな線。

影。

質感。

最終的な色調整。

実際の目・口・顔・身体の動き。

は、後の工程で確認できるものがあります。

ラフを見たときは、

「完成したらもっときれいになるか」

ではなく、

「この形のまま完成しても後悔しないか」

を確認してください。

それが、VTuberモデルのラフを見るときの一番重要な基準です。

出典

Live2D|制作フロー

株式会社アルタ|「Live2D」実例でわかる!VTuberモデルの制作プロセス紹介

つなぐ・あぶりさーもん|Live2D用パーツ分けイラスト制作承ります

つなぐ・L/R_egi|Live2D用パーツ分けイラスト制作

SKIMA|VTuber様向け Live2D用パーツ分けイラスト制作

SKIMA|Vtuber様向け live2d用パーツ分け立ち絵イラスト作成致します

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