スマホだけでも、VTuberとして使うキャラクターは用意できます。
ただし、一枚絵、2D、3Dで「スマホだけでできること」の意味が違います。
一枚絵なら、スマホで描くかイラストレーターに依頼して画像を受け取れば用意できます。
2Dや3Dも、スマホアプリの中で顔・髪型・服などを組み合わせて作れるものがあります。
一方、自分専用のLive2Dモデルを一から制作し、あとから細かく修正できるモデルデータまで自作したい場合は、スマホだけでは完結しません。
最初に決めたいのは、「スマホでVTuberを試せればいい」のか、「将来PCへ移っても同じモデルを使い続けたい」のかです。
一枚絵ならスマホだけで最も用意しやすい
一枚絵は、キャラクターを描いた普通の画像です。
目、口、髪などを別々の部品に分けたLive2D用イラストである必要はありません。
自分で絵を描けるなら、スマホ用のお絵描きアプリで作れます。
描けない場合でも、スマホからイラストレーターへ依頼し、完成した画像を受け取れば用意できます。
ここで重要なのは、一枚絵だから必ず静止したままとは限らないことです。
たとえばIRIAMでは、1枚のイラストをアップロードすると、目や口を自動的に認識し、配信者の動きに合わせてキャラクターを動かす仕組みがあります。
この場合、自分でLive2Dモデルを制作する必要はありません。
そのため、
「PCを持っていない」
「まずVTuber・Vライバー活動を試してみたい」
「自分のキャラクターの絵は欲しい」
という段階なら、一枚絵はスマホだけで始めやすい方法です。
ただし、動かし方は利用するサービス側の機能に依存します。
一枚絵そのものがLive2Dモデルになるわけではありません。
スマホだけで作れる2Dアバターもある
2Dという言葉を見ると、「Live2Dを作らなければならない」と考えるかもしれません。
現在は、それだけではありません。
スマホアプリの中には、髪型、顔、服、色などの部品を選び、2Dのキャラクターを組み立てられるものがあります。
たとえばAvvyでは、スマホ上で2Dアバターを作り、スマホのカメラで表情を読み取って動かせます。
つまり、
「イラストを描けない」
「Live2Dの制作方法も分からない」
という人でも、スマホだけで動く2Dキャラクターを用意できる選択肢があります。
ただし、ここでいう「2Dアバターを作る」と、「Live2D Cubismで自分のモデルを制作する」は同じではありません。
スマホアプリでは、サービス側が用意した顔・髪・衣装などを組み合わせて作る方式が中心です。
そのため、「自分で描いてもらったキャラクターデザインを、そのまま細かく動かしたい」という希望とは目的が違います。
自分専用のLive2Dモデルをスマホだけで一から作るのは難しい
イラストレーターに描いてもらった自分だけのキャラクターを、まばたきしたり、口を動かしたり、顔を傾けたりできるようにしたい。
この場合に使われる代表的な仕組みがLive2Dです。
Live2Dモデルを作るには、まず目、口、髪、顔、首、服など、動かしたい部分を分けたイラストを用意します。
その後、Live2D Cubism Editorという制作ソフトで、それぞれの部品がどう動くかを設定します。
2026年9月時点で、このLive2D Cubism Editorの公式対応環境はWindowsとmacOSです。
iPhoneやAndroidだけでCubism Editorを使って、一からLive2Dモデルを制作する方法は公式には用意されていません。
したがって、
「自分専用のイラストを使う」
「目や口の動き方を細かく設定する」
「髪の揺れまで自分でモデリングする」
というところまで自作したいなら、PCが必要になります。
Live2Dを作るのはPCでも、スマホで使うことはできる
ここも混同しやすいところです。
Live2Dモデルをスマホだけで「制作」するのは難しくても、すでに完成したLive2Dモデルをスマホで「動かす」ことはできます。
代表的なVTube Studioには、iPhone・Android版があります。
完成したLive2Dモデルを読み込み、スマホのカメラで顔の動きを読み取ってキャラクターを動かせます。
つまり、
制作する端末
と
完成したモデルを動かす端末
は同じでなくても構いません。
自作にこだわらなければ、スマホからイラストレーターやモデラーへ制作を依頼し、完成したモデルを受け取ってスマホで使うという方法もあります。
この場合、自分がPCを持っていなくても、Live2Dモデルそのものを「用意する」ことは可能です。
3Dはスマホだけでキャラクターを作りやすい
自分でキャラクターを組み立てたいけれど、絵は描けない。
この条件なら、3Dはスマホとの相性がよい選択肢です。
現在は、スマホだけで3Dキャラクターを作れるアプリが複数あります。
たとえばVRoidモバイルでは、顔、髪、身体などの部品を選び、頭の大きさや手足の長さ、目や髪の色などを調整できます。
カスタムキャストでも、髪型、服装、肌の色、顔、装飾品などを組み合わせて3Dキャラクターを作れます。
REALITYでは、スマホ上で3Dアバターを作り、そのまま顔の動きに連動させてライブ配信できます。
「絵が描けないからスマホではモデルを作れない」ということではありません。
3Dの場合は、最初から用意されている部品を組み合わせることで、自分でキャラクターを作れる方法があります。
ただし「アプリで作れた」と「モデルを持っている」は分けて考える
スマホだけで始める場合に、最も確認しておきたい部分です。
アプリの中でキャラクターを作れても、そのキャラクターのモデルデータを自分のスマホへファイルとして保存し、好きなソフトへ移せるとは限りません。
たとえば、
そのアプリの配信機能で使う。
そのアプリ内で写真を撮る。
提携している配信サービスで使う。
という使い方を前提としているサービスがあります。
一方、一般的な3Dアバター用のデータとして書き出し、対応する別のソフトで使える制作方法もあります。
これからスマホだけで始める人にとって、この違いはすぐには問題にならないかもしれません。
しかし、
「最初はスマホだけ」
「続いたらPCを買う」
「そのときも同じキャラクターを使いたい」
と考えているなら、先に確認した方がよい部分です。
アプリを選ぶときは、「キャラクターを作れるか」だけでなく、「作ったキャラクターをどこで使えるか」まで見ます。
一枚絵から始める場合も将来の使い方で準備が変わる
最初は一枚絵で十分でも、活動を続けるうちにLive2Dへ変えたくなる場合があります。
その可能性があるなら、一枚絵を依頼するときに伝えておく方法があります。
普通の一枚絵とLive2D用イラストでは、作り方が違います。
Live2Dでは、目、口、眉、髪などをそれぞれ動かすため、部品を分けて描く必要があります。
完成した一枚絵だけを受け取ったあと、
「この絵をそのままLive2Dにしてください」
と依頼しても、隠れている部分の描き足しや、目・口・髪などの分割が必要になる場合があります。
そのため、
「まずスマホで一枚絵を使う」
「続いたら同じキャラクターをLive2Dにしたい」
と決めているなら、将来のLive2D化について最初の制作者へ伝えておくと話がしやすくなります。
スマホだけなら2Dより3Dが簡単とは限らない
「スマホなら3D、PCなら2D」と単純に分ける必要もありません。
現在は、一枚絵をそのまま動かすサービスもあれば、スマホで2Dアバターを組み立てるアプリもあります。
したがって、見るべきなのは2Dか3Dかだけではありません。
| やりたいこと | スマホだけでの用意 |
|---|---|
| 自分のキャラクター画像だけ欲しい | 一枚絵で可能 |
| 一枚絵を簡単に動かして配信したい | 対応サービスなら可能 |
| 用意された部品から2Dキャラを作りたい | 対応アプリなら可能 |
| オリジナルLive2Dモデルを一から自作したい | PCが必要 |
| 完成済みLive2Dモデルをスマホで動かしたい | 対応アプリで可能 |
| 部品を組み合わせて3Dキャラを作りたい | スマホだけでも可能 |
| 作った3Dを別ソフトへ持ち出したい | アプリごとに確認が必要 |
「スマホだけでモデルを用意できるか」という質問への答えは、基本的には「できる」です。
ただし、自分で作りたいものが何かによって境界があります。
PCが必要になるのは「VTuberを始めるとき」とは限らない
VTuberを始めるために、最初からPCを買わなければならないわけではありません。
一枚絵やアプリ内アバターを使うなら、スマホだけでも活動を始められます。
PCが必要になりやすいのは、
自分専用のLive2Dモデルを一から制作したい。
配信画面を細かく作り込みたい。
PCゲームを実況したい。
外部ソフトを複数組み合わせたい。
モデルを細かく編集・改造したい。
といったことをやりたくなったときです。
つまり、最初から「スマホでは足りない」と考える必要はありません。
まずスマホで試し、実際に足りないことが出てきてからPCへ移る方法もあります。
ただし、同じキャラクターを長く使いたいなら、最初の段階で「後から持ち出せるモデルなのか」「Live2D化できる元イラストが残るのか」を考えておく方が、モデルを全部作り直さずに済みます。
スマホだけで始める場合は、
「今すぐ使えるか」
だけではなく、
「続けたときに、このキャラクターをどこまで持っていけるか」
まで確認して選ぶと、自分に合った一枚絵・2D・3Dを判断しやすくなります。
出典
Live2D|動作環境
Live2D「動作環境」
DenchiSoft|VTube Studio Getting Started
VTube Studio「Getting Started」
IRIAM|イラスト配信の方法
IRIAM「イラスト配信の方法」
IRIAM|イラスト配信準備ガイド
IRIAM「イラスト配信準備ガイド」
VRoid|VRoidモバイル
VRoid「VRoidモバイル」
Google Play|カスタムキャスト
Google Play「カスタムキャスト」
App Store|REALITY
App Store「REALITY」
Google Play|Avvy
Google Play「Avvy」